2012年10月18日

No.266 将棋がしたい!

月曜日の昼のことです。ぞう組のKくんが「ねえ園長先生、ぼく将棋がしたいから将棋の道具を用意して!」と頼みに来ました。こういう申し出は大歓迎なんですよね。子どもたちが何かをしたいと考え、そしてその気持ちを伝えて交渉しようとすることは、今後も必要な力です。もちろん全ての申し出を実現することはできないので、きちんと理由を伝えて断ることもあります。でも今回のは違います。とってもうれしいこの申し出を喜んで受けることにしました。

ただせっかくなので、Kくんにいくつかお願いをすることにしました。
①将棋をしたい人が1人だけでは何もできないので、みんなで将棋をやらないかと提案すること。
②遊び方を知らない人がほとんどだと思うから、Kくんがみんなに遊び方を教えてあげること。
そんなことを話してその日は終わりました。

次の日の朝のお集まりの時間、Kくんは「先生、ぼく話したいことがある!」と言ってみんなに将棋のことを話してくれました。前の日に家でどうすれば伝わるかをずっと考えていたようで、楽しさやルールについて堂々と説明してくれたそうです。その時の一生懸命説明する姿から「将棋がしたい。将棋って楽しいよ。」という思いが伝わったんでしょう、みんなも将棋をやってみたいということになり、改めて私のところに将棋セットが欲しいとお願いに来たので、用意することを約束しました。

ここまでのやり取りだけで十分だとも思ったのですが、今回のようなことが出来たのならもっといろんなことを任せてみようと思い、将棋盤をどのゾーンに置くか?片付けのルールなどはどうするのか?についてもKくんに考えてもらうことにし、みんなにそのことを伝えてもらうことにしました。こうやってみんなの中に登場する将棋は、おそらく楽しい盛り上がりをみせてくれることでしょう。将棋のルールがどうやって子どもたちに浸透していくのか、駒がなくならないように誰がどうやって目を光らせるのかといったことにも興味があります。子どもたちの提案がどんどん出てきて、それをみんなで話し合い、実現につなげていくといったことが増えてくると、遊びの質はまた変わってくるんだろうと思います。また楽しみが増えました。



2 件のコメント:

  1. すごいですねえ!
    これからどうなっていくのか楽しみです。
    ぜひ、このブログで経過をお伝えください。

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    1. 子どもたちってすごいですよね。子どもたちが持っている力を引き出すのが教育、そのことを改めて感じる出来事でした。

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