2014年6月12日

No.349 目的と方法5

先週の話です。月曜日に行われた浅利地区の高齢者とのふれあい運動会に向けて、ぞう組ときりん組がリレーの練習をしていました。よーい、どん!のかけ声と同時に元気よくスタートした子どもたちをみんなで応援しながら見ていたのですが、しばらくすると、それを見ていたぱんだ組さんに変化が起きました。ぞう組ときりん組が楽しそうに走っているのを見て刺激を受けたのか、ぱんだ組の1人がコースを走り始めました。その様子を見た他のぱんだ組の子もまた走り出します。そんな風にして、コース上ではバトンを持ってぞう組さんときりん組さんが競い合って走り、自分のペースで楽しそうにぱんだ組さんが走るという、とても楽しくにぎやかなリレーが展開されました。

5.子ども同士の中で刺激しあうということから、様々な年齢とのかかわりを保障すること。

これは何度もお伝えしていることなので知っておられる方は多いと思います。あさり保育園では異年齢保育を行っているのですが、それは上に書いた目的があるからです。子ども同士の関わりの中では、先週のリレーのように刺激を受けて思わず走り出すといったことが頻繁に見られます。そうした姿を生み出すために、上の子の活動を下の子が見る機会を意図的に作っています。異年齢で保育を行うことの長所には『年少児は年長児から刺激を受ける』ということがありますが、これはまさにぱんだ組さんの姿です。

そして『年長児は年少児に教えてあげることで、自分の能力を定着させる』ことも長所と捉えていて、リレーのときにぱんだ組の存在を意識しながら走るぞう組ときりん組は、「こうやって走ると速く走れるんだよ」と教えてあげているようにも見えました。そして『小さい子のお手本となることで、自信をつけることができる』のも異年齢で活動することの長所で、リレーの時にぱんだ組さんに走る姿を見せてあげたことが自信につながった子もいたはずです。

子ども同士が刺激しあうというのは、文字通り「互いに」刺激し、刺激されるという意味です。下の子が上の子から、上の子が下の子から、そして同じ発達段階の子からと、様々な関係のなかで刺激しあえるようにすることを、私たちは大切にしています。『見る→真似をする→関わる→教わる→教える→一緒にする』といったことが保育園の生活の中でたくさん生まれるように、日々の活動を工夫しています。もちろん私たち保育者も子どもたちに刺激を与えたり、子どもたちから刺激を受けたりしている存在ですよ。

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