2014年6月27日

No.351 年上とか年下とかは関係ない?




ある日の園庭での出来事です。ぱんだ組のRiちゃんがブランコに座っていたんですが、漕いで遊んでいるのではなくジーッとして、近くにはその子の長靴が散らかっていました。何があったのか近くにいた保育者に尋ねてみると、長靴がうまく履けないのが嫌だったのか長靴をポイッと放り投げてしまい、そのままジーッとしているとのことでした。Riちゃんはこれからどうするんだろう?と思っていると、そこへうさぎ組のReちゃんが近づいてきて何やら話しかけています(そのように見えました)。しばらくやり取りを続けた後、ReちゃんがRiちゃんの足もとに長靴を置いて去って行きました。2人がどんなやり取りの中身は正確にはわかりませんが、「どうしたの?」「長靴が履きたくないの」「そんなこと言わずに履いたら?」「でも…」「長靴はここに置いとくね」といった感じだったのかもしれません。

まあ実際にそんなことは言っていないんでしょうが、Reちゃんが長靴を置いて去った後、さっきまでは全く長靴を履こうとしなかったRiちゃんが何事もなかったかのように長靴を履いて楽しそうにブランコを漕ぎ始めました。こういう様子は時々見かけるんですが、そのたびに驚かされるんですよね。同じことを大人がするとなかなかうまくいかないことも、子ども同士だとなぜかスムーズにいくから不思議です。しかもそこには年齢はあまり関係ないようで、下の子が上の子に助言をして事が進むといったケースもよくあったりします。



時々取り上げる「なかよしテーブル」なんかもそうです。ケンカをしてしまった子ども同士が、大人からすると「えっ、それでいいの?」と思ってしまうようなやり取りであっという間に仲直りしてしまったり、年下の子が見事に仲裁役となって2人の喧嘩をおさめるきっかけを作ってくれたりします。子ども同士で解決できることはとても多いですし、私たちが一般的に考えている「年上の子が年下の子に教える」といったものもあまり関係ないようです。子どもたちの関係を「教えるのは年上の子の役目」などと年齢の刷り込みで決めてかかってはいけませんね。相手がだれであっても助言や指摘を素直に受けて自身の成長につなげていく姿勢を見ていると、子ども同士の関わりの奥深さを感じます。私も見習わなければ…。

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