寝込みを襲われた子どもは、ビックリして泣き叫んでいます。「お父さん、お母さん、痛いよ~!」「僕が何か悪いことをしたの?」「どうして僕を傷つけるの?」「僕は僕のままじゃいけないの?」と、血だらけになりながらも必死に両親に訴えます。しかし、杉の木の両親は、松の子どもの言葉に耳を貸そうとはしません。「これが、親の愛情だ」「大人になったら、きっとわかるわ」「これが、お前のためなんだよ」・・・枝をすべて切り落とされてしまった松の子どもは、成長の芽も、可能性の芽も、全部一緒に切り落とされてしまい、小さく小さく萎縮してしまいました。その後も枝を切り続けられて育ったその子どもは、個性を否定され、自信を失って、無口な友達の少ない子どもになってしまいました。
私はこの話を読んでドキッとしました。誰でもドキッとしますよね。(この親子の話はまだ続き、実はこの後の方が更に考えさせられる内容になっています。)私たちは、「こうあってほしい」という思いを通して子どもを見ていたりすることがあります。そして「こうあってほしい」という状態に近づけることを「子どものため」と考えてやってしまうこともあったりします。それら全てを無くすことはおそらく無理でしょう。でも、自分の見たいように子どもを見てはいないか、目の前の子どものことを真っ直ぐに見ることができているだろうかと振り返ることは、誰にでもできるはずです。完璧な子育てができている人なんて、おそらくいないと思います。だからこそ子どもに向けている目を振り返り、「ちょっと間違ってたかなあ」と思ったらそれを認めて修正することが大事になってくるんじゃないでしょうか。
私は子どもたちに対して、個性を否定することなく、自信をもって自分を発揮できる力をつけて保育園から次のステージへ送り出したいと思っています。そのためにも、日々振り返ることは保育園全体で丁寧に続けていこうと思います。もう少しするとこの絵本が保育園に届きます。続きが気になる方は是非読んでみてください。
0 件のコメント:
コメントを投稿