2015年5月1日

No.393 食の三本柱

新年度も1ヶ月が過ぎました。新しい子ども集団で様々な活動がスタートしていて、食に関する活動もいろいろと行われています。食は保育園の大事な活動の1つで、何を食べるか、どれだけの栄養を摂るかといったことはもちろん大事なことです。でもそれは食の一部であり、保育園ではそこに至るまでの過程を体験することも大事にしています。例えば栽培活動。今年も保育園の畑でどんな野菜を植えるかを子どもたちに考えてもらいました。これから植えるのは、ミニトマト、ナス、ゴーヤ、ピーマン、きゅうりなどです。食べることができるのは夏以降になりますが、それまでの間に世話をしたり、生長する様子を見たり、無事育ってきた頃には「まだか、まだか」と期待して待つ体験をすることができるのも、栽培活動の特徴です。

そして次は調理活動。自分たちが食べているものがどのようにしてできるのか、その過程を体験することも大事です。物事には順序があり、それを1つ1つ行っていくのはなかなか手間がかかることですが、その手間を惜しまず時間をかけて行う活動の中にはいろんな発見があります。例えば今年はタケノコをたくさんいただき、皮むきも行うことができました。皮をむいていくうちにだんだん小さくなり、きれいな明るい色が姿を現します。外から見ているだけ、食べているだけではなかなか気づけないことです。



味噌作りも始まりました。これは完成までまだまだ時間がかかりますが、楽しい作業がたくさんありました。固かった豆が変化していくところを観察したり、こねたり丸めたりといった作業に夢中になったり。子どもたちにとっては遊びの一環のように感じたかもしれませんね。後は菌に全てを託して待つだけですが、途中の様子にも興味が持てるよう観察会も計画されているようです。また、夏祭りで使う夏ミカンシロップを作るために、夏ミカンの果汁搾りにも取り組みました。味わうことができるのは3か月後。そのときに今回の作業を思い出しながら味わってくれるとうれしいです。



そして最後に食べること。食べることに関しては特に「誰と、どんな環境で食べるのか」を大事にしています。友だちと一緒だったり、小さい子の食べる手本となったり、大きい子や保育士の姿に刺激を受けたりといった、共に食べる「共食」がポイントです。いろんな形の共食を通して、食べる楽しさをしっかりと感じてもらいたいと思っています。あさり保育園の食の三本柱、栽培・調理・共食の取り組みに注目していてください。

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