2013年3月26日

保育園での体験の意味

子どもが小さいうちは家庭で育てられるべき。これは随分前から言われていることです。ただここで考えたいのは「家庭」の姿が変わってしまっていること。昔の家庭には祖父や祖母がいて、兄弟もたくさんいて、地域の人とのつながりもしっかりとあってというものでした。

ということは、子どもが小さいうちは家庭で…」の家庭とは、「様々な人との関わりの中で」と読み替える必要があると思います。でも今は核家族化、少子化、地域とのつながりの希薄化などによって、家庭に様々な人との関わりが明らかに減ってきています。家庭イコール母親と言ってもいいかもしれません。

そんな状況であるからこそ、保育園の子ども集団の中で様々な子どもと関わることは重要になるわけです。そして子どもとの関係だけでなく、保育園が積極的に地域と関わりをもち、その地域の人と子どもの関わりを生み出すことも大切になってくるわけです。

子ども同士の関わりに注目してみると、今までは3歳くらいから子ども同士の関わりが見られるようになると考えられていましたが、今は乳児から、つまり生まれたときから子どもは他者と自発的に関わりを持とうとすることが分かってきています。

現に保育園では0歳児同士が関わる姿も当たり前のように見られます。それは一緒に遊ぶというような姿ではありませんが、相手のことをじーっと見つめたり、手を伸ばして触ってみたり、そして少し大きくなってくると、他の子がやっていることを真似してやってみたりという姿がよく見られます。

子どもは真似をする中からいろんなことを学んでいきます。真似をするためには自分より発達の上の子の存在が必要です。保育園には様々な発達段階の子どもがいます。それらの子どもの姿を見ることができる環境はとても貴重で、そこで学んでいくことはとても大事なことが多いです。

人は社会の中で生きています。いろんな人の中と協力し、そして自分の役割を果たすことで、その社会を豊かなものにしていかなければいけません。そんなことを、赤ちゃんの頃から他の子どもと関わることで学んでいきます。今の時代、保育園での体験は非常に貴重で大事だと考えています。

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