2013年3月15日

No.286 自由についてあれこれと

3月も真ん中までやってきてしまいました。今年度もあとちょっと、そしてすぐに新年度が始まる、そんなことがいつも頭に浮かんでくる時期になりました。来年度の園児はほぼ確定しているのですが、年度途中で入園を考えておられる方など、保育園の見学に来られる方はまだまだたくさんおられます。先日ある方がこんなことを言ってくれました。「この保育園は自由な感じでいいですね。」という言葉です。もちろんいい意味で言ってもらった言葉(のはず)なのですが、ちょうど私が「自由」についてあれこれ考えていたところだったので、ちょっとここでまとめてみようと思います。

あさり保育園では、子どもたちに「自由」というものを十分に体験してもらいたいと考えています。それは「好き勝手にする」という意味ではありません。例えば、「自由には責任が伴う」ことなんかもそうです。保育園の食事はバイキングです。自分で申告すれば食べたい量を盛りつけてもらうことができます。でもその代わり、その量は食べ切るという責任が伴います。もちろんそれができるように段階を踏んで進めていることではありますが、食事の時間はそんな「自由」を体験する場とも捉えています。

また、自分が「自由」であるということは他人の「自由」も尊重するということであり、つまりそれは他人に対しての想像力を持つということでもあります。自分が楽しければ何をしてもいい、何を言ってもいい、ということではありません。同じことを自分がされたら…とか、同じことを言われたら…といった想像力を持つことは、社会の中で生きていくために絶対に必要なことです。でもそれは知識として教えることではありません。実際に関わりの中で体験して学んでいくことだと思っています。乳幼児期の他者との濃い関わりの中で、自分とは違う他者を知る経験は大事にしなければいけないことです。その経験が想像力を養い、そして自分の自由を大事にするのと同時に他者の自由も大事にすることを、じっくりと時間をかけて学んでいくんだと考えています。

まだまだ書きたいことはありますが、あさり保育園ではそんな「自由」をこれからも大事にしていきます、ということが少しでも伝わればいいなあという思いで書きました。私たちの思いや活動の目的を十分に伝え切れていないことはまだたくさんあると思います。そんなことを丁寧に発信していくことは、来年度以降も目標としていきます。ということで、今年度はまだ続きますが、来年度の職員体制を今日発表させてもらいます。異動もあります。新しい職員も加わる予定です。メンバーは変わりますが目指す方向は変わらず、もっともっと楽しい保育園にしていきます。よろしくお願いします。

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