2013年3月21日

No.287 大きくなったら…

23日(土)はぞう組さん14名の卒園式。その卒園式を前にして、昨年もやったことですが、ぞう組さん一人ひとりに「大きくなったら何になりたいか」をインタビューさせてもらいました。「どんな思いを話してくれるんだろう?」とワクワクしながら聞いていったわけですが、ほとんどの子がちょっと恥ずかしそうにしながら、でもはっきりと自分の思いを話してくれました。やっぱり子どもたちのまっすぐな思いを聞かせてもらうのは楽しいですね。(子どもたちがどんな思いを話してくれたのかは、卒園式の中でお話しさせてもらう予定です。)

保護者が子どもに望んでいるであろうことに「自立」があると思います。この自立は、「たった1人で無人島に流されたとしても、そこで生き抜いていく力」を身につけることではなく、「社会の中で自分の役割を見つけ、その役割をもって生きていく力」をつけていくことだと思っています。集団や社会を豊かにしていくために、いかに自分の得意なことで他者や社会に貢献していくかが、これからますます大事になってきます。

ではこの「自分の役割」はどのように見つけていくのかというと、自分ひとりで考えていてもなかなか分かるものではなく、自分以外のいろんな他者を知り他者と関わることから始まっていくものだと考えています。自分の周りには○○が得意な人がいて、そのことについてはよく助けてもらっているけど、△△は自分の方が得意だから、そのことで誰かが困っていたら助けてあげる、といった体験を積み重ねていき、自分の得意なことや役割を少しずつ意識していくことが大事です。それ以外にも、いろんな役割をもって活動している大人の姿を見ていくことも様々な役割を知っていく上で重要なことです。なので、保護者のみなさんが積極的に保育園の活動に関わってくれ、様々な役割を果たす姿を見せてくれていることは、本当にありがたいことだと思っています。

そしてその根底にないといけないのが自己肯定感。自己肯定感とは「自分は大切な存在だ」「自分はかけがえのない存在だ」と思える心の状態のことです。自分が大切な存在だと思えると、他者のことも大切にできます。で、その大切な存在である他者と関わることで自分の役割を知っていきます。そんなごくごく当たり前の流れを子どもたちがじっくりと体験できるのが、保育園のいいところなんですよね。卒園式を前に、そんなことを再確認させてもらいました。

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