以前「情緒の安定」ということについて書いたことがありますが、子どもたちが経験を通して学んでいくとき、情緒が安定していることはとても大切です。この情緒の安定のためにどのようなことがポイントなのかを、例えば保育園の食事の場面で見られる様子から書いてみることにします。
最初は①欲求を適切に満たすことです。子どもの中には食べる速さがゆっくりの子もいます。もしダラダラと食べて遅くなるのであれば早く切り上げた方がいいけど、「自分はこれとこれが食べたい!」と思っていて、でも食べる速さが遅いという場合は、その欲求を満たしてあげることが情緒の安定につながります。でも、時にはそれを叶えてあげられないときもあります。早く片付けをしてしまわないと次の予定が…ということもありますよね。そんな時には次のポイント、②共感してあげることです。欲求を満たしてあげることができない場合は「ゆっくり食べたいよねー。だけどもう洗って片づけてしまわないといけないから。」と、まず子どもの気持ちに共感してあげて、それから理由を説明してあげるが大事です。
そして3つ目には③自分に自信を持つということがあります。自信を持つのはどういう時かというと、誰かにやらされるのではなく自発的に何かに取り組んだときです。ゆっくりといつまでも食べている子に対して「早く食べなさい!」といったことを言うよりも、自分で早く食べ終わったときに「すごく早く食べられるじゃない!」といった声をかけ、よくできたときにそのことに対する自信を持たせることが大切です。
そして4つ目は④生活のリズムです。食事をきちんとリズムをとって食べることも情緒の安定につながります。逆にいつまでもダラダラ食べるのは情緒が不安定になる場合もあるわけです。そんなことから保育園では時計や図や文字などを使って食事の時間を具体的に示すようにしています。また、次にやることを示してその後の流れや1日の流れを知らせることで、子どもたちは生活のリズムを知っていきます。そしてその生活を通して、自分自身で「この時間までに食べてしまおう」と物事を切り上げていくことも学んでいきます。
突然「情緒の安定」のことなんかを書いてみたわけですが、食事の場面以外でも子どもへの対応を考えるヒントになると思うんですよね。
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