2014年4月18日

No.341 鳥の話とバスごっこの話




先週の話ですが、いろんな形に発展しそうな子どもたちの姿が見られたので、ここでも紹介しておきます。まずは鳥の図鑑の話。朝のことですが、保育園で鳥が1羽死んでいました。その鳥を見た子どもたちは「この鳥はなんという鳥だろう?」と疑問を持ち、「そうだ、図鑑で調べよう!」と言い出す子が出てきて、みんなで図鑑を調べ始めました。でも保育園にあるのは魚とか動物とか植物の図鑑で、残念ながら鳥はのっていません。そこでぞう組のNくんは「鳥の図鑑がほしいなあ」と考え、保育士のところに相談に行ったようです。その保育士は「みんなにその思いを話して、みんなも欲しいということになれば園長先生に頼みに行ったら?」とアドバイスをしてくれました。Nくんはその日の夕方のお集まりで、ちょっと緊張しながらもみんなに鳥の図鑑が欲しいことをアピールし、みんなも「欲しい!」ということで意見がまとまり、お集まり後に私のところへ「鳥の図鑑がほしい!」と言いに来てくれました。そんなやり取りがあって購入することになったのが上の図鑑です。その後も鳥に対する関心は続いていて、鳥を集めるための鳥小屋が設置されたりもしています。

 そして次は別の日にあったバスごっこの話。保育士が大きな赤いワゴンで物を運ぶ作業をしていると、それを使って遊びたいと子どもたちが言ってきて、そのワゴンに友だちを乗せて遊び始めました。大きな木のベンチに座ってワゴンに乗る順番が来るのを待つ子もたくさん出てきて、その様子を見ていた保育士はバスごっことして発展するのではないかと考え、「バス停を作ったらおもしろいかも」と提案したようです。即席で“はたけ前”というバス停を作るとかなり盛り上がってきて、20人近くの子どもが引っ張る人、乗る人、並んで待っている人に分かれて楽しんでいました。今は更に発展してきて、バス停は3カ所になっています。



 例えば鳥の図鑑の話のように、子どもたちの中で意見がまとまった提案を叶えてあげることもあります(同じように将棋セットを準備したこともありました)。そしてバス停の話のように、更に遊びが盛り上がりそうな提案をすることもあります。どちらも子どもたちの興味関心が高まってほしいという思いです。興味関心の高まりから子どもたちの遊びが発展していくのを、私たちも一緒に楽しんでいるという話でした。

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