平成26年度になりました。新しいクラスになったことをお祝いする進級式、そして11名の新しい友だちを迎える入園式を終え、あさり保育園の活動が始まっています。年度の初めということで、保育園という場について思うところを書いてみますが、保育園って今でもいろんな捉え方をされているんですよね。幼稚園とは違って教育の場ではないとか、単に保護者の代わりに子どもを預かる場であるとか。残念ながら世間ではまだそんな捉え方が主流なんだろうと想像しています。国でされている保育園についての議論でも、そんな考えを持っている人が多いなあと感じることは少なくありません。
でも、私たちはそんな場とは考えていません。保育園は子どもたちの発達をきちんと促していく大切な場。そのために私たちがいつも注目しているのは「子どもたちが自ら発達しようとする力」。その力を引き出すことを意図して環境を整え、活動を計画しています。そうした意図が乳幼児期に必要な教育であり、それを保護者のみなさんにも、社会に対しても分かりやすく伝えていくことが私たちの役割なのですが、まだまだうまく伝えられていないのが現状です。その点は少しずつ改善していきます。そしてみなさんからも「この部屋にコレが置かれているのは何故?」とか「どうしてこういうグループで活動するの?」とか「この活動にはどんなねらいが?」とか、気になることがあれば何でも聞いてください。あさり保育園のスタッフは質問されることを喜ぶという習性があります。丁寧に、思いを込めて説明させてもらうので、ぜひどうぞ。
また、保育園は保護者のみなさんと一緒にお子さんの育ちに関わっていく場だとも考えています。私たちにもみなさんにも、子どもたちが自ら発達しようとする力を引き出すために、それぞれの役割があると思っています。どちらか一方だけあればいいというものではありません。親子の関わりはもちろん大事。同じように保育園での生活や、地域の人やたくさんの子どもたちとの多様な関わりも大事です。その両方がスムーズにいかないこともあるかもしれませんが、そんな時には励まし合いながら進んでいければなあと思っています。『共に』進んでいきたい、という思いです。
さて、今年度のあさり保育園は「和」をテーマにして1年間活動していきます。和食とか和服とかの「和」です。私自身反省していることなのですが、様々な『日本的なもの』に囲まれながら、あまり丁寧に意識を向けていなかったのがこの「和」かもしれません。この1年間の活動を通じて、私たちも「和」と楽しく丁寧に触れていこうと思います。和菓子とか漬け物作りとか、落語体験なんかも楽しいかもしれませんね。
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