2015年1月9日

No.377 「見る」こと

2015年最初のひとりごとです。人から強制されたわけではなく、自分で勝手に書き続けているこの「園長のひとりごと」。書くのを止めてしまっても別にいいんだよなあと毎週のように考えるんですが、でもまだ今のところは発信していきたいことがあるのでしばらくは続けることになると思います。子どもの様子から考えたことや保育園として大事にしている考えだけでなく、ふと思ったことやどうでもいいこと(でも自分にとっては大事なこと)なんかも書いてしまうかもしれません。そんな文章なので気楽に読んでもらえたらいいなあと思っています。

今回は今週職員で行ったある活動の話から。どんな活動かというと、4,5人でグループを作り、そのグループ内で相手の良いところを褒める、というものです。私もその輪の中に入って褒めてもらいましたが、こそばゆくてその場から逃げ出したくなるほどでした。でも、やっぱりうれしいんですよね。褒めることは大事だと改めて思いました。この「良いところを褒める」取り組みは「褒めることって大事だよね」と確認する意味もありますが、「見る」ことを見直すという大きな意味もあったと思っています。相手の良いところを述べなさいと言われると、私なんかは「うーん、そうですねー…」と言葉が出てこなくなります。普段から相手の良いところを見ることができていないこともあるでしょう。そもそも相手のことをちゃんと「見る」ことができているんだろうかと、根本的なところから怪しくなってきます。私たちは他人のことを見ているようで、もしかすると真っ直ぐに見ることができていないことがあるかもしれません。先入観をたっぷり持って見てしまったり、悪いところや気になるところばかりに目が向いてしまっていることもあるんじゃないでしょうか。意識しなければ相手の良いところを見ることができない私なんかは、特に気をつけなければいけないことだと思っています。

さて、私たちは子どもたちのどんなところを見ているんでしょうか。気になる(大人にとって)ところ? できていない(他の子と比べて、平均的な発達と比べて)ところ?ときどき、「真っ直ぐに見ることができていないかも…」と立ち止まって点検してみることも必要かもしれませんね。子どもが関心を持っていること(それがどんなに些細なことであっても)に気づけているだろうか? できるようになっていること(それがどんなにゆっくりなペースであっても)を見ることができているだろうか?その子の良いところを見ることができているだろうか?私は反省することだらけです。真っ直ぐに「見る」って、なかなか難しいです。もしもコツがあるんだとしたら、謙虚になって自分の「見る」力の点検を繰り返す、それしかないんだろうなあと今は思っています。

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