2015年3月20日

No.387 環境が人に与える影響

明日は卒園式。その練習を水曜日に行いました。この練習では当日と同じように1人ひとりに証書を手渡すわけですが、証書を受け取るときの子どもたちの表情を見るのが毎年の楽しみになっています。ちょっと恥ずかしいんだけど、でも特別な感じがするからか、すごく誇らしげな表情を見せてくれます。そんな表情を真正面からじっくりと見ることのできる、うれしいやり取りの時間です。

毎年感じることですが、ぞう組さんはこの時期にグンと成長します。自分たちで考え行動する姿に頼もしさを感じることも増えてきていますし、不思議な落ち着きから自律心の育ちを感じることもあります。この時期の発達の特徴でもあるのでしょうし、卒園して小学生になるという新たなステップへの意識も影響しているんじゃないかと考えています。「人には“優しい人”“優しくない人”がいるのではない。誰もがもともと両面を持っていて、環境によって優しさが強く出たり、優しくない面が強く出たりするだけだ。」と、誰かがどこかで(曖昧すぎてすみません)言っているのを聞いたことがありますが、環境が人に与える影響は大きいと私も思っています。子どもたちはもともと“育つ力”を持っています。それがどんな風に引き出されるかは環境次第で、私たちは「子ども同士の関係」という環境を特に大事にして、自主性や自律心の芽がどのように伸びていくかに注目してきました。卒園式の練習を見ていても、最近の子どもたちの様子を見ていても、自発的に活動する姿が見られますし、他者と折り合いをつけながら活動がより自由に展開されるようになった(自律心の育ち)ことを感じています。成長展でも成長を感じることができましたが、また少し違った成長を実感しているところです。

火曜日にはぞう組からきりん組への和太鼓の活動の引き継ぎ式が行われました。今年度から「あさり太鼓」という曲を引き継いでいくことになったため、そのための式です。残念ながら見ることができなかったのですが、報告を聞いていてとてもうれしくなりました。和太鼓の活動に対する期待が高まっていたきりん組に対して、太鼓の名称やバチの持ち方だけでなく、和太鼓を扱うときの約束事もぞう組が全て伝えてくれたようです。今回の式を見事に仕切ってくれたのは今まで取り組んできたという自信があったからでしょうし、きりん組に伝授することでこれまでの体験はより定着したと思います。また、きりん組の子どもたちもぞう組の活動に刺激を受けてきたからこそ期待が大きかったんでしょうし、それによって今後は自発的に取り組む姿が見られると思います。「子ども同士の関係」から自発性を促すこと。「見て」「見られて」、「教えて」「教わって」力をつけていくこと。そのための環境も引き続き大事にしていきたいと思っています。

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