2013年5月2日

No.293 ハレとケの話からリズムの話まで

「ハレとケ」という言葉があります。年中行事や祭などの非日常が「ハレ」で、普段の生活である日常が「ケ」です。このハレとケがうまく混ざり合っていることは保育園の生活でも大事だということについて書いてみます。昨日はこどもの日の会を行い、5月5日のこどもの日にはどんな意味があるのかを子どもたちに話しました。おやつに登場したのは柏餅です。少し前から園庭には鯉のぼりが泳いでいます。何でもないことかもしれませんが、こうした行事を保育園では必ず行うようにしています。

この他にも七夕会、お月見会、もちつき会、豆まき会、ひな祭り会などの年中行事が保育園にはあって、これらをとても大事にしています。年中行事を行うねらいには、日本の伝統的な行事を子どもたちに伝承するということがあります。そして生活にメリハリをつけるとかリズムを生み出すといった目的もあります。このメリハリとかリズムは大事なことで、いくら保育園での生活が楽しいものであったとしても、365日同じ日が続くとなると誰でも退屈してしまうものです。子どもたちは日々の生活や遊びの中から多くのことを学んでいきます。だからこそ楽しさを感じながら自発的に日々の生活を送ることが大事で、そのためにメリハリが必要になるわけです。ケの日の中にハレの日が適度に混ざり合っている状態は、昔から続いている大切なリズムです。このリズムを子どもたちにしっかりと伝えることも大事にしていきたいと思っています。

そしてハレとケとは違いますが、1年間のリズムが大切なように、1日の生活においてもリズムは大切です。みんなで集まっての朝のお集まりからはじまり、次は個々に取り組みたい遊びに夢中になる時間があります。それが終わるとみんなが揃ってから食べ始める昼ごはん…というように集団の大きさは活動によって頻繁に変わっていきます。これもリズムを生み出すうえで大事な要素です。また、遊・食・寝の場所を独立させることで個々のリズムを保障することも大事にしています。もしも全てが一緒の場所で行われるのであれば、どれだけ遊びが盛り上がっていても食事の準備の時間になれば全て片づけないといけませんし、ごはんを食べるのに時間がかかる子がいても昼寝の準備のためにある時間で切り上げなければいけません。個々のリズムは成長のリズムでもあります。決して均一ではありません。そのリズムを保障し、1人ひとりが意欲的に活動できるようにすることがあさり保育園の保育の形ともいえるかもしれません。




こどもの日の会食は「こいのぼりカレー」。ハレの日のメニューです。

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