2014年8月25日

6つの提案




久しぶりに幕内秀夫先生の研修会「じょうぶな子どもを作る基本食」に参加してきました。
「子どもの食事は主食をごはんにしよう」
このことをずっと提案されています。そして少しずつ周りが動き出しています。新潟県三条市は完全米飯給食に変わりました。この変化はあちこちに影響を与え、そして完全米飯給食へと動き出した自治体が増えてきているそうです。そしていよいよ「学校給食と子どもの健康を考える会・島根支部」が発足するかも、という話まで出てきています。今後の動きが楽しみです。

その幕内先生がいつも言われている「6つの提案」の資料を久しぶりに読ませてもらいました。大事なことが書かれているので、ここにも載せておきます。「6つの提案」といいながら項目は10あります。でも大事なのは①〜⑥。7以降は⑥までできてから。①から順に見直してみることをオススメします。



子どもの食生活 6つの提案  フーズ&ヘルス研究所 幕内秀夫


食生活は家を建てることと同じです。家には土台や柱があり、ジュータンやカーテンもあります。どれもが大切ですが、予算や手間には限界があります。だとすれば、土台や柱には手間もお金もかけ、装飾品は手を抜くのが現実だと思います。土台さえじょうぶにできていれば、地震や台風で倒れることはありません。食生活もそれと同じです。以下の「提案」は、土台から順に並べてあります。6つまでが見直せたら、充分です!優先順位をまちがわないようにして参考にしてください。


①しっかり、外遊びをさせましょう
「空腹」は最大のごちそうです。しっかり遊んだ子どもは、胃袋で食べるのであっさりした食事でも満足します。遊ばないと、「目」で食べるようになり、手の込んだ料理でないと満足しなくなってしまいます。きちんと遊ばせるだけで、食事はかなり良くなります。


②子どものための食事は作らない
お子さんだけの食事を作ることはやめましょう。大人の食事では食べられない料理もあるかもしれません。それは、たいがい子どもが食べる必要のない料理です。ごはんでお腹一杯にしてあげれば充分です。子どもの喜ぶものを考えると、必ず砂糖と油脂類だらけの「お子様ランチ」に近づくだけです。


③子どもの飲み物は 水・麦茶・ほうじ茶
成長期の子どもは、代謝が激しい(水分の入れ替えが大きい)ため、水分欲求が大きいのが特徴です。したがって、飲み物の選択はもっとも大切になります。飲み物は水分を補給するものであって、熱量(カロリー)をとるものではありません。飲み物で熱量をとってしまうと、きちんと食事をしなくなってしまいます。飲み物は、熱量のない水、麦茶、ほうじ茶などにしましょう。


④朝ごはんをしっかり食べさせる
朝食は「ごはんとみそ汁」を食べさせてください。忙しい場合は、前夜のごはんとみそ汁を温め直せば充分です。副食は焼きのり、納豆、佃煮、梅干し、ふりかけなど常備食を利用しましょう。食事を作る時間、食べる時間がないときはパンも仕方ありません。食べさせないよりはいいでしょう。ただし、パンはお菓子を食べさせているようなものです。常食は好ましくありません。


⑤子どものおやつは食事
子どものおやつは、4回目の食事です。ただし、4回も食事を作るのが大変ですから簡単な食事と考えましょう。おにぎりやのり巻きなどがベスト。あるいは、うどん、そば、さつまいも、トウモロコシ、せんべいなど「穀類」、「いも類」を中心にしましょう。砂糖の入ったお菓子や油脂類の多いお菓子は極力ひかえたいものです。スナック菓子は買わないようにしたいものです。


⑥カタカナ主食は日曜日
ラーメン、パン、シリアル、パスタ、ピザ、ハンバーガー、焼きそば、お好み焼きなど「油型」の主食は週に2、3回までにしてください。カタカナ主食は副食もよくなりません。


7.副食は季節の野菜、いも類、海草類を中心に
野菜料理は、煮物、和え物、お浸しなど油の少ないものを中心にしましょう。お子さんが食べられない料理になっても気にすることはありません。親が美味しそうに食べていれば、必ず食べるようになります。

8.動物性食品は魚介類を中心にする
肉や食肉加工品、乳製品などは多くならないようにしましょう。

9.米は未精製のものを食べたい
可能であれば、米は未精製の「ご飯」を常食したいものです。一番のおすすめは5分づき米です。栄養素は充分に残っているにも関わらず、比較的白く、一般の電気炊飯器で炊くことができます。あるいは、7分づき米や胚芽米などもいいでしょう。いずれにしても、家族全員が食べられるものにしたいものです。

10.食品の安全性にも配慮する
無理のない範囲で、食品添加物、農薬、ポストハーベスト農薬などに配慮したいものです。あくまでも、9番目までを見直してから検討しましょう。



子どものおやつは4回目の「食事」

・おすすめ→ おにぎり、水、麦茶、ほうじ茶、もち、うどん、そば、さつまいも、じゃがいも、トウモロコシ

・ややおすすめ→ せんべい(塩味、しょうゆ味)、栗、甘栗、くるみ、いり豆、ぎんなん、松の実、じゃこ

・たまには→ 季節のくだもの、ドライフルーツ、緑茶

・まれにしましょう→ 和菓子(まんじゅう、団子、アメ、ガムなど)

・特別な日のお楽しみ→ 洋菓子(ケーキ、クッキー、アイスクリームなど)、せんべい(揚げ)、牛乳

・買わないようにしましよう→ スナック菓子、清涼飲料水、炭酸飲料水、乳酸菌飲料、スポーツ飲料



♥お母さんへの内緒話♥
アルコールとタバコをやらないお母さん(お父さん)は、甘いお菓子が恋人になっている場合があります。そのような方は、パン(砂糖)も大好きなことが多いでしょう。それらを食べると、ほっとしたり、幸せを感じたり、精神的に安定することもあるかもしれません。まさに、大人にとっては、家庭平和な「精神安定剤」ということができるかもしれません。大人には、そういうものも必要なのかもしれません。
子どもは本能的に、甘い物が大好きです。それは悪いことではありません。したがって、トウモロコシやさつまいもなども大好きです。ただし、お母さんの精神安定剤になっているのは、甘い物ではなく「砂糖」の入った菓子類です。子どもの好む甘い物と、お母さんの精神安定剤は別物です。そこをまちがわないようにしたいものです。お菓子を食べる際は、子どもに見つからないように、子どもが寝てからにしましょうね。


幕内先生のブログ『幕内秀夫の食生活日記

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