2015年6月5日
No.398 文字に興味を示す姿から
子どもたちの様子を見ていると、「今すごく興味が湧いているんだろうな」と思う瞬間があります。例えばある日のきりん組のYちゃん。壁にかけてある「あいうえお表」を長い時間ジーッと見つめていました。文字に対しての興味が強くなっている時期なんでしょう。このように興味を持ったときがその対象に取り組むいいタイミングと言われていて、その時の吸収力はビックリするくらい高いことを大人も体験済みだと思います。では同じクラスの子が同じタイミングでYちゃんのように文字に対して興味を示すかというと、そうではありません。興味を持つタイミングや持ち方は子どもによって様々です。つまり取り組むのに効果的なタイミングも子どもによって様々なわけです。あさり保育園の環境は、興味を持ったときにはすぐに取り組むことができるよう、日頃から様々なものが子どもたちの手の届く場所に用意してあります。興味を持ったタイミングに取り組め、そこから更に興味を広げていくことを大切にしている環境です。
保育園の環境について書いたので、続けてもう1つ紹介します。上に書いたように興味を持ったときにすぐ取り組めるだけでなく、その環境があることで新たな興味が湧いてくることも目指しています。6月中にはオープンできると思いますが、科学の実験の場が園内のある場所に出来上がりつつあります。ここには実験の手順が書かれたカードを置いておき、その中から子どもたちがやりたい実験を選んで自分たちで取り組めるようにしていく予定です。また、例えば水に関心を持ってもらいたいときは水の実験道具を置いてみたり、光に興味をもってもらいたいときはそのための道具を置いてみたりと、好奇心を刺激し興味を引き出す場としても活用していけたらと考えています。
子どもはある対象に興味を持つと、ジーッと見たり真似をしたりといった行動を起こします。この「興味を持って見る」ことが子どもの興味に発達にとっていかに大切なのかは、昨年度の成長展で子どもたちの姿を通して整理したものを作って示してきました。遊戯室に貼ってある大きな紙がそれで、赤ちゃんの頃から友だちや身近な大人を見て真似をすることは、大きくなっていくにつれての「ごっこ遊び」の発展には欠かせないという内容のものです。今年度はそこから特に「真似る」ことや「共感」に焦点を当て、子どもたちの持っている力を考えていくことにしています。相手のことを想像する、助けるといったことは他人と協働していくために絶対に必要です。その力を赤ちゃんのときからどう伸ばしていくのか、考えを深めて保育に生かしていこうと思います。
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