2011年9月1日

No.209 運動会の話と、共感する力の話

9月17日(土)は運動会。毎年のことではありますが、大事なことなので目的を書いておきます。

あさり保育所では運動会を「子どもの運動能力の発達を保護者に伝える」「親子のふれあいを提案する」「保育を厚くする」という3つの目的で行っています。まず前半は「運動能力の発達」を伝える内容のもの、後半は「親子のふれあい」を楽しんでもらう内容のものを予定しています。

園庭での遊びには、走る・歩く・登る・下りる・ぶら下がる・渡る・またぐ、引っ張る・押すなど、子どもたちの動きを表す動詞の数だけ運動の要素があります。パッと浮かんだのがこのくらいで、実際にはもっとたくさんあるでしょうね。それらの動きを子どもたちは日々遊びの中で行っています。

もちろん子どもによってどんな運動が得意か、またそれがどの程度できるかは違っています。その違いは当然のこととして、一人ひとりが今どんなことができるようになったか、どんな風に成長しているか、保護者のみなさんに伝えることのできる場にしたいと思っています。

子どもたちの普段の遊びの様子を見ていると、一人ひとりがどんな運動に興味があるかがずいぶん違っていることを感じます。走るのが好きな子、雲梯が好きな子、木登りが好きな子、自転車に乗るのが好きな子など、本当に様々です。決してやらせているのではなく、子どもたち自身の“やりたい”という気持ちから始まっている行動です。

保育所の話ではないのですが、子どもの行動について、「興味がないことにも挑戦してもらいたいんだけど…」という話を耳にすることがあります。その気持ちもわからなくはないのですが、やはり私は興味をもつことから始まるのが大事だと思うんです。

では、どうすれば興味が広がっていくか。ポイントは他の子どもたちの気持ちに“共感する”ことだと思っています。自分一人では興味の広がりには限界があると思います。でも、他の子どもが楽しそうに取り組んでいるのを見て、自分も楽しく感じることができれば、そこから様々な方向へ興味は広がっていきます。

他人が感じている気持ちをあたかも自分のことのように感じる力は、脳のミラーニューロンの働きです。他者との関わりの中で育っていく“共感する“力をつけていくことは、子ども集団のある保育所の大事な役割です。この“共感する”力の大切さについては、またいつか書いてみるつもりです。

2 件のコメント:

  1. むずかしくてピンときませんが、あの園庭でどんな運動会ができるのか楽しみです♪

    職場で、運動会ってそもそも子供を体力ある兵士にするために始まったと聞きました(ウソだったらごめんなさい。)

    時代とともに運動会っていうものが親子共に楽しく、ワクワクするものになっていけばいいですね。

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  2. おかださん、コメントありがとうございます。
    運動会の歴史はいろいろと言われているみたいですが、競技内容は運動会の起源のひとつとして海軍兵学寮によるものだったり、その発展によって戦前は戦意高揚に利用されてきたことなど、戦争が運動会のあり方にずいぶん影響していると思っています。
    なんのために運動会を行うのかを確認することはとても大切なことなんですよね。

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