水曜日は年中児交流。きりん組とさくら保育園のゆり組が汽車を使ってアクアスへ出かけました。この行事、以前は2月に行っていました。ぞう組になると年長児交流が頻繁に行われるので、そこに向けて少しずつきりん組のときから交流し始めていこうという趣旨で始まった行事です。ですが、2月はまだまだ寒さが厳しく、波子駅からアクアスまで歩くのには結構大変です。そこで今年度から時期を秋に変更しました。現在あさり保育園で行っている行事はそれぞれに目的があります。ですが、決めた当時からは状況が変わり、あり方を見直した方がいい行事も出てきます。見直しによって多少バタバタすることも出てくるかもしれませんが、その状況も楽しんでしまうことをあさり保育園では目指しています。みなさんとも楽しさを共有しながら進んでいきたいと思います。

さて年中児交流ですが、汽車に乗る体験もなかなかいいものでした。乗り物の楽しさを味わえたこともありますが、公共の場を体験することの大切さも感じました。汽車に乗っているときの子どもたちの様子を見ていたんですが、周りの人への配慮の思いがそれぞれの子どもなりに感じられました。例えば自分がいくら楽しくて歓声をあげたくても、周りの人に迷惑をかけてしまうような状況であれば、その思いは抑えなくてはいけません。自分に思いがあるように、他人にも思いがあります。自分の思いをきちんと持ちつつ、どこまで他人の思いにも気を配れるか。難しいことですが、これは関わりの中で学んでいくしかありません。普段は家庭や保育園の関係の中で。時にはちょっと広い公共の場で。いろんな機会を体験することは、今後も大事にしていきたいと思います。

続いて水曜日の夜のこと。知っている方も多いと思いますが、今年の発表会でも役員のみなさんが出し物をする計画があります。先月から毎週水曜日の夜に集まり、あーでもないこーでもないと話し合いが続いて、内容が固まりいよいよ本格的に仕上げていく段階に入ったようです。この出し物をするかどうかは毎年役員会で話し合われていて、子どもたちに楽しんでもらうためにやろう!と決まって動き出しています。こうした思いはすごくありがたいことですし、子どもたちにも思いは伝わるはずです。詳細は当日まで明かすことはできませんが、役員さんのみなさんが楽しみながら作り上げている雰囲気を、ぜひ発表会当日に感じてもらいたいと思っています。
100座登頂まであと1座と迫った田中陽希さん。
最後は利尻岳ですが、24日(金)は強風のため8合目から引き返すことを選択されました。
そして25日(土)は前日よりももっと天気が悪いようでさらに延期となりました。
26日(日)は朝の早い時間に登ることができるんでしょうか?
いよいよなのか、それとも27日(月)以降になるのか。
とにかく安全第一で登ってもらいたいと思います。
こちらまでドキドキしてきました。

14日(火)は「みんなでごはんを食べる日」でした。「えっ?そんなの当たり前でしょ?」と思われるかもしれませんが、いつも一緒に食べている“みんな”とは少し違っています。今回はこの活動の話を。
この「みんなでごはんを食べる日」は0歳から大人まで、保育園にいる全員が一緒にごはんを食べる日です。以前から鍋料理の日にはこうした取り組みを行っていましたが、今回はごくごく普通のメニューの日でした。この活動の目的は①いろんな発達(食べ方)を知り、刺激を受ける・真似る②みんながそろうまで待つ③年上の子が年下の子のお世話をする思いやりの気持ち④おかずを分けて食べる→何個ずつ盛り付ければよいか考える(数の概念)といったことがあり、これは掲示板でもお伝えした通りです。

この日私は他の用事があって一緒に食べることができなかったのですが、特にぞう組さんは張り切って小さな子のお世話をしてくれたと保育士からたくさん話を聞かせてもらいました。4月から半年経ち、お手伝い保育などの活動もたくさん経験することで、小さな子に対しての関わり方がかなり変わってきているぞう組さん。普段の子ども同士の何気ない関わりの中でもそのことを感じさせてくれます。そんなぞう組さんの姿を見ているきりん組、くま組の子どもたちも、間違いなく刺激を受けています。そして少し驚いたこともありました。ぱんだ組のRちゃんがおかわりのごはんをよそっていたところに、同じくおかわりをしたいうさぎ組のKくんがやってきました。するとRちゃんはKくんの差し出した茶碗を無言で受け取り、ごはんをよそってあげたそうです。普段保育士のやっていることを見ていたこともあるでしょうし、この日の食事の場でぞう組さんの姿を見ていて真似をしたということもあると思います。このように、他者がやっていることを見て真似をするということは、子どもたちの成長には欠かせないことです。今回紹介したのは目的の①と③でしたが、今後この活動を行っていくことで、②や④についても興味深い姿が見られるのではないかと楽しみにしています。
11月末には発表会があり、それに向けた取り組みが始まっています。クラスに別れての取り組みが多くなりますが、その様子を他のクラスの子も見ることができるようにしています。“見ること”と“見られること”はどんな活動でも大切にしていきます。
11月になると来年度の入園申し込みが始まります。いろんなお知らせで既に知っている方は多いと思いますが、来年度から「子ども・子育て支援新制度」がスタートします。それによって入園の形態が少し変わることになるわけですが、市からのお知らせだけではよく分からないという方は遠慮なく聞いてください。また、今月行う入園説明会でも新制度の説明を少しさせてもらいますので、その機会もぜひご利用ください。
この新制度によって入園の形態以外にも変わることがあります。それは保育園における「教育」の意味です。保育園では教育を行っているのか?ということが、より具体的に問われることになると思っています。教育というと知識の伝達のようなことをイメージされるかもしれませんが、保育園で取り組むべき教育はそれとは違います。小学校での学習を早く始めるのではなく、小学校での勉強がより深まっていくような豊かな体験をさせていくこと、小学校での勉強の基礎を作っていくものでなければいけません。
例えばこんなことがあります。小学校1年生では、ひらがな・カタカナをそれぞれ48字(濁音等を入れるともう少し増えます)と漢字を80字、全部で約180字を習います。1年間で新しい文字を180字覚えるのは結構大変なことです。それでも覚えていけるのは、身の周りにその文字があり、いつも目にしているからです。大人でも「アラビア語を1年間で180字覚えなさい」と言われたら、かなり苦労するんじゃないでしょうか。小学校で文字をスムーズに覚えるためにも、まずは文字に日常的に触れておくことが大事です。あさり保育園では普段から文字をたくさん目にする環境をつくっていますが、これは小学校の国語の学習につながっていくことになります。
また、字を書くためには手を思い通りに動かす必要があります。自分の意思で動かすことの出来る筋肉を随意筋(ずいいきん)といいますが、この随意筋が育つ活動をしていくことが大切になります。例えばひも通しやパズルなどの微細運動がそうです。そして随意筋が育ち細かな動きができるようになると、その結果としてボタンをとめられるようになったり、ご飯をきちんと食べられるようになったりと、基本的生活習慣の自立が起きてきます。つまり、保育園で大事にしている「基本的生活習慣の自立」は、文字指導にもつながっているわけです。基本的生活習慣の自立に向けた活動を十分に体験させることや、更に細かな動きを必要とする迷路遊び・マンダラ塗り絵なども文字指導につながる大事なことです。こうした保育園の活動と学校での学習とのつながりについては、少しずつにはなりますが、具体的に説明できるようにしていきますね。