2014年10月24日
No.367 後片付けの環境にはこんな意味も
以前このひとりごとで『保育園の活動と学校での学習とのつながり』について少しずつまとめていきますと書きましたが、ようやく第1弾が出来上がりました。『乳幼児期に手先を使う遊びなどを十分に行うことを通して随意筋(自分の意思で動かすことのできる筋肉)を育てておくことは、文字を書くための基礎となる。』といった、保育園で子どもたちがしていることが学校での学習の何につながっているかを整理したものです。今はランチルーム後ろの棚の上に置いてあるので、ぜひ一度見てもらいたいと思っています。
今回作成したものは第1弾。今後も少しずつ整理を続けていく予定で、その内容は国語、算数が中心になります。限られた授業時間数で多くのことを理解し進めていかなければいけない教科なので、乳幼児期にその基礎力をつけることは特に大事にしたいと考えています。その整理を進めていく途中でここでもその内容に触れていくことになると思います。今回はぱんだ組の部屋の環境から取り上げることにします。
ぱんだ組の部屋にはおもちゃを片づける箱が用意してあり、そこには何をどこに片づけるのかがきちんと示されています。例えば上の写真のように、ブロックを入れるところ、電車を入れるところといった感じです。様々なものがごちゃ混ぜになった状態の中から「これはブロック」「これは電車」と選び出してグループ分けすることを「集合づくり」といいます。大きさや形、色が違うなど様々なものがありますが、それでもブロックはブロック、電車は電車です。「同質の仲間を選別して選びだすこと」は算数のスタートにおいてとても大事です。
小学校1年の算数の教科書では最初に「なかまづくり」が取り上げられていて、上の写真はその中の1ページです。保育園で子どもたちが日常的に行っている遊んだ後の片づけも、こうして小学校の算数のこの部分につながっていくわけです。もちろん算数のためだけに片付けを行っているわけではありませんが、こうした意味があることも知っておいてもらいたいと思います。そしてここに数が加わっていって活動が豊かになっていくのですが、そのことはまた後日取り上げていきます。
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