2012年4月7日

睡眠について

「眠りたいけど眠れない」という本があります。
ここにはとても興味深いことが書かれています。
第1章は福田一彦氏が担当された
「お昼寝がつくる幼児の夜更かし」という内容です。

そこには
「保育園児は、幼稚園児と比べて寝る時間が平均で
約30分遅いのですが、起きる時刻に違いはないので、
結果として夜間の睡眠時間は、保育園児で短くなっています」
と書かれています。
これは福田氏らの研究以外でも認められていることなので
おそらく一般的な傾向であると思われるとのことです。

子どもの睡眠、特に昼間の睡眠の特徴を考えてみると、
生後半年〜1歳までの間はほとんどの子どもが
1日あたり約2回の昼寝をとっていたのが、
2歳になると1日ほぼ1回の昼寝をとるようになり、
それは3歳まで続きます。
その後3歳以後は昼寝をとる子どもの数が減り、
小学校に上がる年齢である6歳には、
ほとんどの子どもが昼寝をとらないようになっていきます。

言い換えると、
生まれた直後には24時間のリズムがなく、
発達につれてリズムが現れ、
その後夜間には睡眠が集中し、
昼間からは睡眠が一掃されていくプロセスをたどる、
ということになります。

その中でも幼児期の睡眠に注目してみると、
夜間の睡眠は発達によってもほとんど変化はないのですが、
昼間の睡眠は発達につれて明らかに減少していきます。
これは幼稚園児を調べても、週末の保育園児を調べても、
またアメリカの幼児を調べた結果でも
ほとんど変わらない結果となっているようです。

唯一違っているのが平日の保育園児の結果です。
3〜5歳の3年間、睡眠時間はほとんど一定に保たれています。
このことと「保育園児は幼稚園児と比べて寝る時間が約30分遅い」ことは
無関係ではないと思うんですよね。

まあそこを関係づける前にここから何を読み取るか、です。
「昼寝のあり方」とか「発達差」とか、
そんなところがキーワードになってくるんでしょう。

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