2012年6月29日

No.250  活動を見て刺激を受けること

プール遊びや水遊びが始まっています。あさり保育園のプール遊びについてはすでに理解してもらっていると思いますが、念のため簡単に。

ぞう・きりん・くま組のプール遊びは、まず『選ぶ』ことから始まります。「水遊びは大好きだけど、顔に水がかかるのはちょっと…」という“かにグループ”、「顔に水がかかってもいいけど、でも潜ったりするのは苦手」という“さかなグループ”、「しっかり泳いで遊びたい」という“いるかグループ”の3つのグループから、今日はどのグループでプールに入るかを選びます。

例えば水との親しみ方なんかは一人ひとり違っています。水に対しての興味関心も年齢に関係なく様々です。そんな個々の違いに丁寧に対応するために、自分で選ぶことを取り入れているわけです。そのことによって一人ひとりが意欲的に活動に取り組みますし、意欲的に取り組むことで活動に対して自信を持ち、次の課題への挑戦意欲へとつながっていきます。水と親しみ、そして楽しめる活動にするためにも、「自発的な活動によって自信を深める」ことによる情緒の安定を大切にしています。

そんなプール活動の横に目を向けてみると、プールに入っていない子がプールで遊んでいる子をじっと見ている姿があります。当然その中にはぱんだ・うさぎ・りす組の子どもたちもいます。私はこの下の子が上の子の活動を見ることも大切にしたいと思っています。欧米の保育園や幼稚園では年齢別ではなく異年齢で活動することが基本です。そしてドイツでは0歳から6歳までが同じ部屋で、ということも珍しくありません。その異年齢の関わりのメリットについては、ドイツのバイエルン州では「上の子が下の子に関わる際の思いやり、援助の気持ち、寛容さの育ち」と言っています。そしてもう1つ、「下の子が上の子の活動を見ることで刺激を受ける」ことも大事にしているようです。

自分より発達段階の上の子が活動している様子を見て刺激を受けるというのは大切なことなのですが、少子時代の今、家庭や地域では体験しにくくなっています。様々な年齢の子どもが集まった子ども集団を持っている保育園がその異年齢の活動のメリットを生かしていくことは、これからますます重要になってきます。そんなわけで、ぱんだ・うさぎ・りす組の子どもたちの水遊びも少しずつ変わってくるはずです。その変化を見るのも楽しいんですよね。

0 件のコメント:

コメントを投稿