園庭の植物がよく育ってくれています。新しくできたハーブ園ではいろんなハーブが順調に育っていますし、昨年度植えたジューンベリーは既に子どもたちも食べ始めていて、ブルーベリーももう少しするときれいに色づいてくるはずです。雲梯の横に植え替えたカキはグッと大きくなり、たくさんの花をつけています。同じときに一本橋の近くに植え替えたクルミはさっそく実をつけてくれました。園長のミスで剪定しすぎたサルスベリも夏にはたくさん花を咲かせてくれそうで安心しています。まだまだ木々や草花の変化はたくさんあるのですが、ここにはとても書ききれそうにありません。
子どもたちの自然との関わりを考えてみると、もくもくの日ができてからは浅利地区の豊かな自然に触れる機会がずいぶん増えました。森のような多種多様な自然に触れる機会があるなら、わざわざ園庭の植物はそんなに要らないんじゃないかと思われるかもしれませんが、園庭でも自然の変化に触れることができる、そんな環境はやはり必要と考えています。特に、なかなか広範囲の散歩を行うのが難しいうさぎ・りす組の子どもたちにとっては、園庭は貴重な体験の場となります。そんなわけで今後も植物はちょっとずつ増えるでしょうね。
とは言っても園庭は「自然に近い遊び場」であって、自然そのものではありません。その特徴を生かすためには、植物を増やすこと以外にも意図的に子どもの育ちに必要な要素を取り入れていく工夫が必要だと思っています。そのポイントは「運動」です。揺する、走る、バランスを保つ、よじ登る、といった基本的な運動を通して、子どもたちは振動、落下、平衡、重力といった感覚を獲得していきます。そうした遊びに熱中する中で自らの限界に達し、それにより耐久力、体力、忍耐力、反応や敏捷性、柔軟性や勇気が鍛えられていきます。そんな環境を作ることができることこそ「自然に近い遊び場」である園庭の大事な役割だと思います。
幼児は筋力がつかないので、筋力を鍛えるようなことは必要ありません。特に幼児にとってはただ走り回るだけのための広い空間よりも、様々な動きの要素があることの方が重要です。そのような視点で園庭を見ると、例えば乳児の段階から自分で少しずつ難易度をあげて挑戦できるような起伏があった方がいいとか、課題はいろいろとみえてきます。課題があるのは楽しいことです。
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