2012年12月31日

ごっこ遊び ままごと遊び

子どもたちに人気のある遊びに「ままごと遊び」があります。
この「まま」は「まんま」ということでご飯を表わしています。
つまり「ままごと」は、食事を代表として家庭の中で営まれる生活を、
子どもたちが模倣して遊ぶ遊びです。
子どもたちが目にする大人の生活の中で最初に意識的に体験するものが
みんなで食事をする場面であり、その次に料理になるでしょう。
そんなことから、子どもたちは1つのテーブルを囲んで
みんなで食事をする真似をし、それを料理する人の真似をします。

そして次第に子どもの体験する世界が広がっていきます。
家から外に出ていき、いろいろと地域の人と出会うことになります。
そして様々な仕事があることを知っていきます。
スーパーへ買い物に行き、病気になると病院へ行き、
時には母親についてマッサージに行くことだってあるかもしれません。
そしてそうした体験からその仕事を真似しようとすることがあります。

また、家の中にも食事や料理だけでなく、
家族がいろいろなことをしています。
パソコンをしたり、掃除をしたり、時には家族で車に乗ったり、
バスに乗って出かけることもあったり、
着飾ってパーティーに行くこともあったり、
携帯電話で待ち合わせて居酒屋に行くこともあります。
そんな大人の世界を子どもは真似しようとします。
その時には子どもそれぞれが役割を演じることになります。
それを英語ではロールプレイング(role playing)といい、
それをそのまま日本語に訳すと「役割演技」ということになります。
これを子どもの世界では「ごっこ」と言い、
何かになったつもりで遊びます。
こうして大人の世界を模倣して遊ぶことは非常に重要なことで、
この遊びができるような環境を設定してあげることも
幼児施設では大切なことです。

こうした体験ができる環境をどのように設定するか、
あさり保育園では「あーでもない、こーでもない」と
話し合っている真っ最中です。
今の環境はどのクラスも「ごっこ遊び」といいながら
なんとなく「ままごと遊び」が中心になっています。
それを、2歳児クラスまでは「ままごと遊び」を中心にし、
世界が広がっていく3歳児クラスからは
「ごっこ遊び」を中心にしてはどうか、
そんなことを考えています。
2歳児クラスまでは「ままごとゾーン」とし、
家庭の、特に食事や料理が行える環境を整える。
3、4、5歳児の部屋では「ごっこ遊びゾーン」とし、
様々な仕事の真似ができるような環境を整える。
そんなことを検討しています。

「ごっこ遊びゾーン」での遊びが盛り上げるかどうかは
そこに何が用意されているかはもちろん、
どんな体験をしてきているかも重要になります。
地域を知るという目的での活動を続けてきていますが、
工場や美容院や病院にもよく遊びに行かせてもらっていることなんかも
今計画している「ごっこ遊び」にしっかりとつながっていくはずです。
言葉で言うとこんな感じなのですが、子どもたちにとっても私たちにとっても
結構大きな変化になっていくだろうと思っています。

今後の3,4,5歳児の部屋の「ごっこ遊びゾーン」がどう変化していくか、
楽しみにしておいてください。

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