2018年6月23日

身近な生きもの

園庭の樹木にケムシがつくと、連絡が入ります。私は樹木を見て同定します。イラガ、シロヒトリ、オビカレハなどの幼虫が多数で、ツバキ サザンカを食草として集団発生することがあります。新芽を探すと、ついていることがあります。子どもにとって危ないものはこのチャドクガの幼虫です。ツバキ科の植物がない限りやって来ませんが、ツバキ、サザンカ、チャなどはそれほど背丈が高くならず、子どもの手の届くところにあるので、かかわることが多い植物です。チャドクガの幼虫は、脱皮後も注意が必要です。葉の裏に何回かに分けて脱皮します。その抜け殻が風で飛んで皮膚に触れると炎症が始まり、全身に広がることがあります。もちろん、幼虫に触っても炎症が生じます。

それ以外のケムシ(イラガ以外)は刺しても炎症が生じることはほとんどないので、私は駆除しません。身近な生きものは子どもたちがかかわる大事な要素だと考えているからです。アレルギー体質や敏感症の子どもは別として、ケムシは刺すという概念を再考してみてほしいと思います。園庭では、オビカレハやマイマイガの幼虫を見つけることがよくあります。触って子どもたちに見せると、逃げるのは決まって先生方です。子どもは興味を持って「刺さへんのか」「大丈夫なの」と聞いてきます。勇気がある子は指でつつき始め、そして大丈夫だとわかると大胆に触り始めます。

小泉造園代表で京都女子大非常勤講師の小泉昭男氏がこのような文を書かれていました。

また、この文は次の言葉で締められています。

少し知識を広げて身近な生きものに近づくことは、子どもにとって大事なことだと思います。

よく考えたいことですよね。

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